
【ドローン】無人航空機の事故報告一覧【実例から学ぶリスクと対策】
今回の動画では、国土交通省に報告された無人航空機(ドローン)の事故一覧について内容をまとめて解説しています。 制度が施行された、令和4年12月5日以降に報告された実例が一覧で確認できる情報になります。
どういった飛行目的で事故が起きているか、人の死傷の有無、発生原因など実際に報告された内容で「操縦ミス」「事前確認不足」「機体不具合」など、事故原因など事例をもとに傾向を分析したり、自身の行動と比較して安全にドローンを運用できるように学習にお役立てください。
ドローン国家資格保有者や、これから空撮・農薬散布・点検業務などを行う方にとって、事故防止のヒントになる内容です。
ドローン事故とは、実際どれくらい起きてるのでしょうか?
国土交通省の無人航空機サイトには《無人航空機に係る事故等報告一覧》として、令和4年12月5日以降に報告のあったもの事故等報告がPDFで公開されています。以下にリンクを貼っておきますので、一度ご覧になってみてください。
[国土交通省 無人航空機に係る事故等報告一覧]
https://www.mlit.go.jp/common/0015851…
動画の目次
00:00 オープニング
00:38 無人航空機に係る事故報告一覧
01:23 令和6年度 事故報告件数
02:05 事故と重大インシデント
02:23 飛行目的別の件数
02:58 人の死傷等の発生件数
03:57 発生原因
04:40 報告されている再発防止策
06:29 エンディング
無人航空機に係る事故等報告一覧
事故報告には、日時や場所、機体や事故の概要、人の死傷や再発防止策などがまとめられています。今回は、一覧の中から直近の令和6年の内容をまとめてお伝えします。
令和6年度の報告件数
まず報告件数を見てみましょう!
- 令和4年12月5日以降の総報告件数は、194件。
年度ごとの件数にすると
- 令和4年度は 18件(令和4年12月5日〜令和5年3月31日)
こちらは期間が短いですが
- 令和5年度は 86件(令和5年度4月1日〜令和6年3月31日)
- 令和6年度は90件(令和6年4月1日〜令和7年3月31日)
令和5年度と令和6年度で大きく報告件数はかわらずに推移しています。
ドローンの事故報告には、事故と重大インシデントの2種類があり令和6年度の内訳は、90件のうち、
事故 73件
重大インシデント 17件
となっています。
飛行目的別の件数
飛行目的別の報告件数としては、
- 農薬散布: 54件 農薬散布の練習飛行や防除目的を含む。
- 空撮: 10件
- 点検: 9件戸建て屋根点検、外観点検、屋根点検、設備点検、橋梁点検、インフラ点検、家屋の屋根の点検飛行を含む。
- 訓練: 9件
- レジャー/趣味: 3件 測量: 2件
- 物資輸送: 1件
- 融雪剤散布: 1件
- 飛行テスト: 1件
農薬散布で発生件数が多いことが目を引きます。
人の死傷等の発生件数
人の死傷等の発生件数は90件中、13件。
原因を見てみますと死亡に至った事例はないものの、回転中のプロペラにより、腕や手などの四肢を怪我するケースがほとんどです。
機体にトラブルが発生した際など、回転中のプロペラに不用意に近づくことの無いよう、十分に注意しておきましょう。
発生原因
主因は大きく4つ
🟥事前確認不足 🟦操縦ミス 🟨連携ミス 🟩機体不具合
事前確認不足や操作ミスで発生する「電線などに絡む事故が最多の主因」
その他、機体不具合を主因とするケースはバッテリー残量不足や正しくセットされてないことや、GPSや通信障害他、モーター動力異常などが報告されています。
報告されている再発防止策として
再発防止策(報告書に頻出)
- 飛行前の現地危険予測・障害物確認
- 安全距離を取るルート設定(電線に向かわない)
- プロペラ停止を確認してから接近
- 操縦者×ナビゲーターの事前打合せと合図徹底
- バッテリー状態(残量・温度・膨張度合)点検
- 異常感知した場合には=即ホバリングや飛行の中止をして確認をする
などが報告されています。
まとめ
事故や重大インシデントが起きた場合、国交省へ報告義務があり、その報告内容がこのように情報共有されています。
ドローンを安全飛行させて活用していくために、こうした情報をしっかりチェックしていくことが大切ですので、報告データを一度ご覧になってみてください。
